昨夜、Social Businessに関わるシンポジウムに、研究者、投資家、実践者など様々な立場の方と共に、 育キャリカレッジ代表として、登壇させていただきました(初めてのAll 英語での登壇・・)
その中で「育キャリカレッジは、なぜメンターという手法なのか?」というプレゼンを用意していたのですが、改めて、この部分を突き詰めて考える機会となりました。
なぜなら、「メンターがなんで女性のエンパワメントに効果があるの?」と、かつて言われたことがあるから。
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ある研究によると、女性がリーダーを避ける理由が
1.男性よりも少ないキャリアの成長機会
2.社会的な規範(母たるもの・・)
3.メンター・スポンサー的な存在の少なさ
が挙げられます。
そこで私たちは、メンターを「育児世代(子供がいてもいなくても、ライフイベントに向き合う)の女性のキャリア支援」の手段として選びます。
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また、神戸大学の、ある研究データによれば
メンターが存在する方が、
情動的コミットメントの項目でその度合いが高い傾向が見られた。
特に31歳~35歳のグループで、メンターが内的な動機づけ等に「効く」そうです。
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厚労省委託事業のH24のデータによれば
女性に対してのメンターの効果は
メンティのモチベーション向上 63.6%
メンティの職場環境への適応 58.5%
メンティの知識・スキル獲得 48.3%
メンティの定着率の向上 47,5%
メンティの視野拡大 44.9%
メンティ個人のニーズに沿ったキャリア開発21.2%
メンティの職場でのリーダーシップ発揮 13.6%
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とのことで、まさに、女性の、さらに30代の「子供?仕事?どうする?」世代に、メンターが効果的なことが示されています。
しかし、ここには残念なデータもあります。
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○約6割(61.6%)の男性管理職は、子どもが3歳くらいまでは、母親は仕事を持たずに育児に専念すべきと考えており、女性の登用に賛成している男性管理職においてもその傾向は変わらない
○約6割(67.2%)の男性管理職は、昇進のためには定時以降に働くことを仕方がないと感じており、女性の登用に賛成している男性管理職においてもその傾向は変わらない(64.9%)
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上司の意識と自らの意欲との板挟みの様子がよくわかります…
このような環境にいては、「女性は、社会人になり数年で管理職への意欲をなくす」のは当然だと思います。
シンポジウムでもお話ししましたが、このような男性上司が、「産後も仕事を諦めたくない女性の、キャリアのメンター」となり得ることは難しいでしょう。
男性の意識改革、長時間労働廃止、などなど、女性の社会参加・リーダーポジションへの支援はいろいろな側面が必要ですが
私は、まだまだあまり目を向けられていない、
「女性のキャリアと育児の両者の`発展(維持ではない)`のため
に、女性のメンターを」
というところで、課題解決をしていきます。
と、シンポジウムを経て、決意新たに。
の一方で、インパクトをどう示すのか、スケールは?という様々な問題にも改めて気づかされました・・・
お越しいただいた皆さま、ありがとうございました!!
そして会場からの質問が鋭すぎて、「うぐグググ」となっていました。
ベビーシッターの終了時間が迫っており、最後は会場を縦に猛ダッシュで一人走って帰る、私でした・・
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